糖尿病治療薬の副作用・注意点
Ⅱ型糖尿病の治療薬として用いられる主な医薬品(内服薬のみ)の副作用や服用時の注意点をまとめました。 治療薬選びの参考になれば幸いです。
DPP-4阻害薬
分類 | 商品名 | 主成分 | 軽微な副作用 | 重篤な副作用 | 服用時の注意点 |
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DPP-4阻害薬 | ジャヌビア、グラクティブ | シタグリプチンリン酸塩水和物 | 浮動性めまい、頭痛、動悸、鼻咽頭炎、上気道感染、腹痛、悪心、便秘、下痢、胃ポリープ、歯周炎、胃食道逆流性疾患、嘔吐、肝機能異常、発疹、多汗症、皮膚血管炎、そう痒症、関節痛、倦怠感など | アナフィラキシー反応、皮膚粘膜眼症候群、剥脱性皮膚炎、低血糖、肝機能障害、黄疸、急性腎障害、急性膵炎、間質性肺炎、腸閉塞、横紋筋融解症、血小板減少、類天疱瘡など | ・服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、3ヶ月以上服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法への切り替えを検討する。 ・腎機能障害のある方は、定期的に腎機能検査を行うこと。 ・持続的な激しい腹痛や嘔吐などの初期症状が発現した場合には、速やかに医療機関を受診する。 ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 |
エクア | ビルダグリプチン | めまい、振戦、頭痛、動悸、高血圧、便秘、リパーゼ増加、腹痛、胃炎、悪心、下痢、胃食道逆流性疾患、関節痛、多汗症、そう痒症、蕁麻疹、皮膚剥脱、水疱、空腹、無力症など | 肝炎、肝機能障害、血管浮腫、低血糖、横紋筋融解症、急性膵炎、腸閉塞、間質性肺炎、類天疱瘡など | ・服用開始前及び服用期間中は定期的に肝機能検査を行う。 ・持続的な激しい腹痛や嘔吐などの初期症状が発現した場合には、速やかに医療機関を受診する。 ・服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、3ヶ月以上服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法への切り替えを検討する。 ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 ・GLP-1受容体作動薬との併用は、安全性が確認されていないため避ける。 |
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ネシーナ | アログリプチン安息香酸塩 | 発疹、そう痒、蕁麻疹、腹部膨満、鼓腸、腹痛、胃腸炎、便秘、頭痛、めまい、四肢の痺れ、倦怠感、鼻咽頭炎、浮腫、動悸、関節痛、筋肉痛、貧血など | 低血糖、急性膵炎、肝機能障害、黄疸、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑、横紋筋融解症、腸閉塞、間質性肺炎、類天疱瘡など | ・持続的な激しい腹痛や嘔吐などの初期症状が発現した場合には、速やかに医療機関を受診する。 ・服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、3ヶ月以上服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法への切り替えを検討する。 ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 ・GLP-1受容体作動薬との併用は、安全性が確認されていないため避ける。 |
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テネリア | テネリグリプチン臭化水素酸塩水和物 | 便秘、腹痛、悪心、鼓腸、口内炎、胃ポリープ、結腸ポリープ、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、下痢、蛋白尿、尿潜血、湿疹、そう痒症、アレルギー性皮膚炎、血清カリウム上昇、倦怠感、アレルギー性鼻炎、血清尿酸上昇、関節痛など | 低血糖、腸閉塞、肝機能障害、間質性肺炎、類天疱瘡、急性膵炎など | ・服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、3ヶ月以上服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法への切り替えを検討する。 ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 ・GLP-1受容体作動薬との併用は、安全性が確認されていないため避ける。 ・持続的な激しい腹痛や嘔吐などの初期症状が発現した場合には、速やかに医療機関を受診する。 |
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オングリザ | サキサグリプチン水和物 | めまい、頭痛、白内障、動悸、鼻咽頭炎、上気道感染、副鼻腔炎、便秘、下痢、胃炎、逆流性食道炎、嘔吐、肝機能異常、湿疹、浮腫、無力症、高尿酸血症、貧血、頻尿、胸痛など | 低血糖、急性膵炎、過敏症反応、腸閉塞、類天疱瘡など | ・服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、3ヶ月以上服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法への切り替えを検討する。 ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 ・GLP-1受容体作動薬との併用は、安全性が確認されていないため避ける。 ・持続的な激しい腹痛や嘔吐などの初期症状が発現した場合には、速やかに医療機関を受診する。 |
GLP-1受容体作動薬
分類 | 商品名 | 主成分 | 軽微な副作用 | 重篤な副作用 | 服用時の注意点 |
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GLP-1受容体作動薬 | リベルサス | セマグルチド(遺伝子組換え) | 食欲減退、頭痛、浮動性めまい、味覚異常、糖尿病網膜症、心拍数増加、便秘、腹痛、嘔吐、消化不良、腹部膨満、胃食道逆流性疾患、鼓腸、胃炎、胆石症、疲労、無力症、リパーゼ増加、体重減少、アミラーゼ増加など | 低血糖、急性膵炎など | ・服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、3ヶ月から4ヶ月間服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法への切り替えを検討する。 ・血糖値の変動や副作用予防、副作用発現時の処置に十分注意する。 ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 ・持続的な激しい腹痛や嘔吐などの初期症状が発現した場合には、速やかに医療機関を受診する。 ・胃腸障害が発現した場合には、必要に応じた原因精査を検討するなど慎重な対応をする。 ・服用期間中は、甲状腺関連の病状の変化の有無を確認し、異常があった場合には速やかに医療機関を受診する。 ・DPP-4阻害薬との併用は、安全性が確認されていないため避ける。 |
スルホニル尿素(SU)薬
分類 | 商品名 | 主成分 | 軽微な副作用 | 重篤な副作用 | 服用時の注意点 |
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スルホニル尿素(SU)薬 | アマリール | グリメピリド | 白血球減少、貧血、肝機能異常、BUN上昇、悪心、嘔吐、下痢、腹部膨満感、便秘、腹痛、発疹、そう痒感、光線過敏症、めまい、頭痛、電解質異常、味覚異常、浮腫、脱毛、一過性視力障害など | 低血糖、汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少、肝機能障害、黄疸、再生不良性貧血など | ・服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、一定期間服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法への切り替えを検討する。 ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 |
グリミクロン | グリメピリド | 貧血、白血球減少、血小板減少、肝機能異常、腎機能異常、悪心、嘔吐、食欲不振、便秘、下痢、腹痛、皮膚そう痒感、発疹、光線過敏症、頭重、めまい、頭痛、熱感、脱毛など | 低血糖、無顆粒球症、肝機能障害、黄疸など | ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 ・服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、一定期間服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法への切り替えを検討する。 |
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オイルグルコン | グリベンクラミド | 血小板減少、白血球減少、AST・ALTの上昇、下痢、胃部膨満感、便秘、悪心、食欲不振、心窩(しんか)部痛、そう痒感、発疹、光線過敏症、めまい、倦怠感、眠気、脱毛、流涙、視力低下、浮腫、アルコール耐性低下など | 低血糖、無顆粒球症、溶血性貧血、肝炎、肝機能障害、黄疸など | ・服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、一定期間服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法への切り替えを検討する。 ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 |
速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬)
分類 | 商品名 | 主成分 | 軽微な副作用 | 重篤な副作用 | 服用時の注意点 |
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速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬) | シュアポスト | レパグリニド | 血清カリウム上昇、尿酸上昇、下痢、便秘、悪心、逆流性食道炎、胃炎、振戦、めまい、頭痛、眠気、蕁麻疹、紅斑、肝機能異常、腎機能異常、視野狭窄、血圧上昇、動悸、倦怠感、多汗症など | 低血糖、肝機能障害、心筋梗塞など | ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 ・同系統の治療薬の中でも特に作用時間が長いため、低血糖に十分注意する。 ・服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、2ヶ月から3ヶ月間服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法への切り替えを検討する。 ・スルホニル尿素(SU)薬及びGLP-1受容体作動薬との併用は、安全性が確認されていないため避ける。 |
グルファスト | ミチグリニドカルシウム水和物 | 口内炎、胸焼け、嘔吐、胃腸炎、下痢、便秘、食欲不振または亢進、舌の痺れ、そう痒、発疹、関節痛、筋骨格硬直、頭痛、めまい、耳痛、肝機能異常、動悸、呼吸器異常、頻尿、尿蛋白など | 心筋梗塞、低血糖、肝機能障害など | ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 ・服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、2ヶ月から3ヶ月間服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法への切り替えを検討する。 ・スルホニル尿素(SU)薬、GLP-1受容体作動薬、ピオグリタゾン塩酸塩(1日45mg)との併用は、安全性が確認されていないため避ける。 |
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スターシス、ファスティック | ナテグリニド | 低血糖、肝機能障害、黄疸、心筋梗塞、突然死など | 低血糖、肝機能障害、黄疸、心筋梗塞、突然死など | ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 ・服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、2ヶ月から3ヶ月間服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法への切り替えを検討する。 ・スルホニル尿素(SU)薬及びピオグリタゾン塩酸塩(1日45mg)との併用は、安全性が確認されていないため避ける。 |
参考:KEGG「グリニド薬」
ビグアナイド薬
分類 | 商品名 | 主成分 | 軽微な副作用 | 重篤な副作用 | 服用時の注意点 |
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ビグアナイド薬 | メトグルコ、グリコラン、ゾメット | メトホルミン塩酸塩 | 腹痛、嘔吐、消化不良、胃炎、胃腸障害、貧血、白血球の増加または減少、血小板減少、発疹、そう痒、肝機能異常、腎機能異常、乳酸上昇、血中尿酸増加、めまい、眠気、脱力感、味覚異常、浮腫、筋肉痛など | 乳酸アシドーシス、低血糖、肝機能障害、黄疸、横紋筋融解症など | ・アルコールとの併用は絶対に避ける。 ・発熱、下痢、嘔吐、食事摂取不良などの症状が見られた場合には、服用を中止して専門の医師へ相談する。 ・胃腸障害、倦怠感、筋肉痛、過呼吸などの乳酸アシドーシスと思われる症状が発現した場合には、直ちに医療機関を受診する。 ・ヨード造影剤を用いて検査を行う予定のある方は、検査前に本剤の服用を一時的に中断し、検査後48時間以内には服用を再開しないこと。また、服用再開時には使用者の状態に注意する。 ・服用開始前及び服用期間中は、使用者の腎機能や状態に十分に注意する。 ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 ・服用は必ず少量から開始し、血糖値や尿糖等を定期的に検査しながら様子を確かめ、一定期間服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法へ切り替える。 ・イメグリミン塩酸塩を含む薬剤との併用は、事前に専門の医師へ確認する。 |
ジベトス | ブホルミン塩酸塩 | 食欲不振、悪心、嘔吐、下痢、便秘、貧血、白血球減少、血小板減少、発疹、肝機能異常、ケトーシス、全身倦怠感、頭痛、頭重、眠気など | 乳酸アシドーシス、低血糖など | ・アルコールとの併用は絶対に避ける。 ・発熱、下痢、嘔吐、食事摂取不良などの症状が見られた場合には、服用を中止して専門の医師へ相談する。 ・胃腸障害、倦怠感、筋肉痛、過呼吸などの乳酸アシドーシスと思われる症状が発現した場合には、直ちに医療機関を受診する。 ・ヨード造影剤を用いて検査を行う予定のある方は、検査前に本剤の服用を一時的に中断し、検査後48時間以内には服用を再開しないこと。また、服用再開時には使用者の状態に注意する。 ・服用開始前及び服用期間中は、使用者の腎機能や状態に十分に注意する。 ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 ・服用は必ず少量から開始し、血糖値や尿糖等を定期的に検査しながら様子を確かめ、一定期間服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法へ切り替える。 ・イメグリミン塩酸塩を含む薬剤との併用は、事前に専門の医師へ確認する。 |
チアゾリジン薬
分類 | 商品名 | 主成分 | 軽微な副作用 | 重篤な副作用 | 服用時の注意点 |
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チアゾリジン薬 | アクトス | ピオグリタゾン塩酸塩 | 貧血、白血球減少、血小板減少、血圧上昇、心胸比増大、動悸、発疹、そう痒、嘔吐、胸焼け、腹痛、食欲不振または亢進、肝機能異常、めまい、頭痛、眠気、倦怠感、脱力感、息切れ、関節痛など | 心不全、浮腫、肝機能障害、黄疸、低血糖、横紋筋融解症、間質性肺炎、胃潰瘍の再燃など | ・服用期間中は、浮腫や急激な体重増加、その他症状の変化に注意し、異常が見られた場合には速やかに医療機関を受診する。 ・服用期間中は定期的に心電図検査及び経過観察を実施し、服用継続の可否を慎重に判断する。 ・肝機能障害のある方は、定期的に肝機能検査を行うこと。 ・膀胱がんの発症リスクが増加する可能性があるため、服用期間中は定期的に尿検査及び経過観察などを実施し、異常が見られた場合に速やかに医療機関を受診する。 ・服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、3ヶ月間服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法へ切り替えること。 ・本剤の服用により糖尿病性網膜症が悪化した事例があるため注意する。 ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 ・α-グルコシダーゼ阻害剤及びビグアナイド系薬剤と本剤(1日45mg)との併用は、安全性が確認されていないため避ける。 ・本剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、スルホニルウレア系薬剤の3剤を併用した場合の安全性は確認されていないため避ける。 |
αグルコシダーゼ阻害薬
分類 | 商品名 | 主成分 | 軽微な副作用 | 重篤な副作用 | 服用時の注意点 |
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αグルコシダーゼ阻害薬 | ベイスン | ボグリボース | 腹部膨満、放屁、腹痛、食欲不振、嘔吐、口渇、味覚異常、腸管嚢胞様気腫症、発疹、光線過敏症、肝機能異常、めまい、頭痛、眠気、貧血、血小板減少、顆粒球減少、痺れ、倦怠感、脱毛など | 低血糖、腸閉塞、劇症肝炎、重篤な肝機能障害、黄疸、意識障害を伴う高アンモニア血症など | ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 ・服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、2ヶ月から3ヶ月以上服用を継続しても食後過血糖に対する十分な効果が見られない場合は、より適切な治療方法への切り替えを検討する。十分な効果を確認し、他の治療方法のみでも問題がないと判断された場合には、本剤の服用を中止して経過観察を行うこと。 ・服用期間中は、1ヶ月から3ヶ月毎を目安に血糖検査、糖代謝関連検査、体重測定などを、6ヶ月から12ヶ月毎を目安に75gの経口ブドウ糖負荷試験をそれぞれ実施し、服用継続の必要性について慎重に検討する。 |
グルコバイ | アカルボース | 腹部膨満・鼓腸、放屁増加、腹痛、嘔吐、食欲不振または亢進、消化不良、腸管のう腫状気腫症、発疹、頭痛、めまい、痺れ、肝機能異常、白血球減少、血小板減少、貧血、浮腫、火照り、味覚異常、頻尿など | 低血糖、腸閉塞、肝機能障害、黄疸、重篤な肝硬変例での意識障害を伴う高アンモニア血症など | ・アルコールとの併用は絶対に避ける。 ・発熱、下痢、嘔吐、食事摂取不良などの症状が見られた場合には、服用を中止して専門の医師へ相談する。 ・胃腸障害、倦怠感、筋肉痛、過呼吸などの乳酸アシドーシスと思われる症状が発現した場合には、直ちに医療機関を受診する。 ・ヨード造影剤を用いて検査を行う予定のある方は、検査前に本剤の服用を一時的に中断し、検査後48時間以内には服用を再開しないこと。また、服用再開時には使用者の状態に注意する。 ・服用開始前及び服用期間中は、使用者の腎機能や状態に十分に注意する。 ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 ・服用は必ず少量から開始し、血糖値や尿糖等を定期的に検査しながら様子を確かめ、一定期間服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法へ切り替える。 ・イメグリミン塩酸塩を含む薬剤との併用は、事前に専門の医師へ確認する。 |
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セイブル | ミグリトール | 腹部膨満、鼓腸、腹痛、嘔吐、食欲不振、胃炎、排便障害、味覚異常、腸管のう胞様気腫症、発疹、蕁麻疹、肝機能障害、めまい、頭痛、痺れ、眠気、白血球数減少、血中尿酸増加、頻尿、倦怠感など | 低血糖、腸閉塞、肝機能障害、黄疸など | ・服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、2ヶ月から3ヶ月以上服用を継続しても食後過血糖に対する十分な効果が見られない場合は、より適切な治療方法への切り替えを検討する。十分な効果を確認し、他の治療方法のみでも問題がないと判断された場合には、本剤の服用を中止して経過観察を行うこと。 ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 ・腹部膨満や鼓腸、放屁増加などの消化器系副作用が異常に強く発現し、耐えられないと感じた場合は服用を中止する。 |
SGLT2阻害薬
分類 | 商品名 | 主成分 | 軽微な副作用 | 重篤な副作用 | 服用時の注意点 |
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SGLT2阻害薬 | スーグラ | イプラグリフロジン L-プロリン | 貧血、糖尿病網膜症、胃食道逆流性疾患、嘔吐、倦怠感、顔面浮腫、肝機能異常、膀胱炎、外陰部膣カンジダ症、ケトーシス、筋痙縮、筋肉痛、めまい、頭痛、尿管結石、上気道の炎症、発疹、高血圧、血中ケトン体増加、尿潜血陽性など | 低血糖、腎盂腎炎、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)、敗血症、脱水、ケトアシドーシス、ショック、アナフィラキシーなど | ・服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、3ヶ月間服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法へ切り替えを検討すること。 ・服用期間中は定期的敵に腎機能検査を行う。また、腎機能障害者が服用する場合は慎重に経過観察すること。 ・敗血症等の重篤な感染症に至る可能性があるため、慎重に経過観察を行う。また、尿路感染及び性器感染の発症に注意し、発症した場合は適切な処置を行うこと。状況に応じて一時的な服用中止も検討する。 ・多尿、頻尿、体液量の減少などの症状に注意し、使用者に適度な水分補給を促すこと。脱水、血圧低下、糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓、塞栓症などの発現に十分注意する。 ・悪心または嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害などの症状が発現した場合には、血中または尿中ケトン体測定を含む検査を実施する。その際、異常が見られた場合には本剤の服用を中止し、適切な処置を行うこと。 ・ケトアシドーシスの症状が見られた場合には、速やかに医療機関を受診する。 ・排尿困難、無尿、乏尿あるいは尿閉の症状を抱える方はそれらの治療を優先し、本剤以外での治療を検討する。 ・服用期間中の過度な体重減少に注意する。 ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 |
フォシーガ | ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物 | 性器感染、尿路感染、ヘマトクリット増加、ケトーシス、食欲減退、腹痛、嘔吐、背部痛、筋痙縮、発疹、頻尿、腎機能障害、頭痛、めまい、眼乾燥、陰部そう痒症、外陰腟不快感、血圧異常、倦怠感、体重減少など | 低血糖、腎盂腎炎、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)、敗血症、脱水、ケトアシドーシスなど | ・服用期間中は定期的敵に腎機能検査を行う。また、腎機能障害者が服用する場合は慎重に経過観察すること。 ・多尿、頻尿、体液量の減少などの症状に注意し、使用者に適度な水分補給を促すこと。脱水、血圧低下、糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症などの発現に十分注意する。 ・糖尿病の血糖コントロールを目的として服用する場合は、服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、3ヶ月間服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法へ切り替えを検討すること。 ・腎盂腎炎、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)、敗血症などの重篤な感染症を引き起こす可能性があるため、適切な処置についてあらかじめ理解しておく。 ・悪心または嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害などの症状が発現した場合には、血中または尿中ケトン体測定を含む検査を実施する。その際、異常が見られた場合には本剤の服用を中止し、適切な処置を行うこと。 ・ケトアシドーシスの発現に注意し、症状が見られた場合には速やかに医療機関を受診する。 ・排尿困難、無尿、乏尿あるいは尿閉の症状を抱える方はそれらの治療を優先し、本剤以外での治療を検討する。 ・服用期間中の過度な体重減少に注意する。 ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 |
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デベルザ | トホグリフロジン水和物 | 発疹、そう痒、頻尿、尿路感染、尿量増加、尿路結石、便秘、空腹、腹痛、めまい、頭痛、性器感染、陰部そう痒症、血圧上昇、起立性低血圧、上気道炎、血中ケトン体増加、口渇、倦怠感、体重減少など | 低血糖、腎盂腎炎、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)、敗血症、脱水、ケトアシドーシスなど | ・服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、3ヶ月間服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法へ切り替えを検討すること。 ・服用期間中は定期的敵に腎機能検査を行う。また、腎機能障害者が服用する場合は慎重に経過観察すること。 ・敗血症等の重篤な感染症に至る可能性があるため、慎重に経過観察を行う。また、尿路感染及び性器感染の発症に注意し、発症した場合は適切な処置を行うこと。状況に応じて一時的な服用中止も検討する。 ・多尿、頻尿、体液量の減少などの症状に注意し、使用者に適度な水分補給を促すこと。脱水、血圧低下、糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓、塞栓症などの発現に十分注意する。 ・悪心または嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害などの症状が発現した場合には、血中または尿中ケトン体測定を含む検査を実施する。その際、異常が見られた場合には本剤の服用を中止し、適切な処置を行うこと。 ・ケトアシドーシスの発現に注意し、症状が見られた場合には速やかに医療機関を受診する。 ・排尿困難、無尿、乏尿あるいは尿閉の症状を抱える方はそれらの治療を優先し、本剤以外での治療を検討する。 ・服用期間中の過度な体重減少に注意する。 ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 |
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カナグル | カナグリフロジン水和物 | 各種感染症、肺炎、貧血、高カリウム血症、痛風、めまい、頭痛、網膜症、突発性難聴、狭心症、動悸、血圧異常、呼吸困難、嘔吐、肝機能異常、発疹、筋力低下、腎機能障害、勃起不全、倦怠感など | 低血糖、腎盂腎炎、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)、敗血症、脱水、ケトアシドーシスなど | ・多尿、頻尿、体液量の減少などの症状に注意し、使用者に適度な水分補給を促すこと。脱水、血圧低下、糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症などの発現に十分注意する。 ・敗血症等の重篤な感染症に至る可能性があるため、慎重に経過観察を行う。また、尿路感染及び性器感染の発症に注意し、発症した場合は適切な処置を行うこと。状況に応じて一時的な服用中止も検討する。 ・糖尿病の血糖コントロールを目的として服用する場合は、服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、3ヶ月間服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法へ切り替えを検討すること。継続的にeGFRが45mL/min/1.73m2未満に低下した場合は服用を中止する。 ・服用期間中は定期的敵に腎機能検査を行う。また、腎機能障害者が服用する場合は慎重に経過観察すること。 ・悪心または嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害などの症状が発現した場合には、血中または尿中ケトン体測定を含む検査を実施する。その際、異常が見られた場合には本剤の服用を中止し、適切な処置を行うこと。 ・ケトアシドーシスの発現に注意し、症状が見られた場合には速やかに医療機関を受診する。 ・排尿困難、無尿、乏尿あるいは尿閉の症状を抱える方はそれらの治療を優先し、本剤以外での治療を検討する。 ・服用期間中の過度な体重減少に注意する。 ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 |
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ジャディアンス | エンパグリフロジン | 各種感染症、膀胱炎、陰部そう痒症、亀頭炎、外陰腟不快感、高脂血症、血液濃縮、めまい、味覚異常、便秘、腹部膨満、そう痒、発疹、、蕁麻疹、頻尿、排尿困難、口渇、空腹感、体重減少、尿中・血中ケトン体陽性など | 低血糖、腎盂腎炎、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)、敗血症、脱水、ケトアシドーシスなど | ・服用期間中は定期的敵に腎機能検査を行う。 ・敗血症等の重篤な感染症に至る可能性があるため、慎重に経過観察を行う。また、尿路感染及び性器感染の発症に注意し、発症した場合は適切な処置を行うこと。状況に応じて一時的な服用中止も検討する。 ・多尿、頻尿、体液量の減少などの症状に注意し、使用者に適度な水分補給を促すこと。脱水、血圧低下、糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓、塞栓症などの発現に十分注意する。 ・悪心または嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害などの症状が発現した場合には、血中または尿中ケトン体測定を含む検査を実施する。その際、異常が見られた場合には本剤の服用を中止し、適切な処置を行うこと。 ・ケトアシドーシスの発現に注意し、症状が見られた場合には速やかに医療機関を受診する。 ・排尿困難、無尿、乏尿あるいは尿閉の症状を抱える方はそれらの治療を優先し、本剤以外での治療を検討する。 ・服用期間中の過度な体重減少に注意する。 ・服用後の高所作業や自動車の運転は十分に注意する。 ・糖尿病の血糖コントロールを目的として服用する場合は、服用期間中は定期的に血糖検査及び経過観察を行う。また、3ヶ月間服用を継続しても症状が改善されない場合は、より適切な治療方法へ切り替えを検討すること。継続的にeGFRが45mL/min/1.73m2未満に低下した場合は服用の中止を検討する。 |